刻一刻
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[お知らせ] 2021/12/31(コミックマーケット99)までの配布分について、修正データを配布中です。
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"ウツシヨチガイ"
人々が住む"現世"と並行に存在し、現代では「虚(うつろ)な存在」とされる神や妖怪が住む世界。
かつてはこの世界ともつながっていた、もう一つの日本である。
二つの世界の間では、
昔から橋渡しの文化として伝統的な信仰や祭事、行事などが行われ
人々と「虚な存在(神や妖怪)」は文明をともにしてきたが、時の流れとともに人々の関心は移ろい、
伝統的な橋渡しの文化は廃れる一方であった。
やがて、橋渡しの文化は無くなり、
人々はウツシヨチガイとの境界を忘れ、
「虚な存在」を見たり触れたりすることすらできなくなった。
「虚な存在」は人々の眼に映らなくなり、
今やそれらは幻の存在と扱われるようになった。
セツナは大学生。
ツクモは妖怪の付喪神である。
ひょんなことから出会ったふたりは、
今日もウツシヨチガイに向かおうとしていた。
ツクモ曰く、妖怪には善行するものがいれば、
悪行をはたらく者もいるらしい。
昨今、ウツシヨチガイのとある人里では人間を驚かす妖怪が増えていた。
ツクモ「セツナさ、最近運動不足じゃない?」
セツナ「運動不足じゃない」
ツクモ「自覚症状がないんだね…可哀想に…」
セツナ「いや、大学の行き帰り歩いてるし」
ツクモ「電車通学だろうに」
セツナ「どうせ妖怪退治でしょー…わかったよ」
ツクモ「そうこなくっちゃ!」
ツクモ「この前行った人里に迷惑な妖怪がいるってさ」
セツナ「はいはい、ちゃちゃっとやっちゃうよ」
セツナはツクモの暇つぶしに付き合わされるように、
今日もまた、妖怪退治へ向かうのであった。